そのお子様にとって必要なプログラムであっても好きなものとそれ程ではないものがあります。例えば感覚統合療法に必要なトランポリンや体幹トレーニングなど運動系は好き嫌いがかなり分かれるところです。苦手なことをワークとしてやらせても作業療法のエビデンス(科学的根拠)から言っても効果は限定的です。子供が笑顔で参加してこそ最大の効果が得られます。
ではこの栄養はあるけど食べさせにくいピーマンのようなプログラムをどうやって提供するか?
1、同様の効果がある別のプログラムに変える 例:体幹トレーニング→ツイスターゲーム
2、プログラムの順番を変える
2については「自閉症治療の到達点」で有名な太田さんの著書で知りました。プログラムは「導入課題」(子供が好きで100%できる課題)、「引き上げ課題」(能力を引き上げる為のちょいムズ課題。でも自己肯定感を引き下げるものではダメ。プログラムが難しすぎると自閉的症状が悪化する)、「習得課題」(子供の習得を目的とするスキル)の三段階あるとのことです。
つまり、そのお子様にとって、少しでもハードルがあるものはそもそもプログラムの最初に持ってきてはいけないということなのです。「好きなもので100%出来るもの」をプログラムの最初に持ってくると心のジェットコースターに乗って後はほとんどうまくいきます。
勉強、運動、こういったものは本人にとっては「引き上げ課題」だと認識しプログラムの二番手以降にした方がうまくいくことが多いです。
〜 お子様が家でなかなか勉強しない場合 〜
ご家庭お子様が勉強しない事に対処する場合は、まずご一緒に何かお子様が好きで家族でできる短時間のアナログゲームをやってから勉強へ促した方がうまくいくかもしれません。子供は感覚を栄養として欲しているのが自然な状態です。その感覚の栄養を先に与えてあげるのです。この栄養が不足すると勉強していても窓の外を眺めたり、面白そうな玩具や漫画を見たりという行動が出てくるかもしれません。
ただしデジタルゲームについては分かりません。トム・ソーヤではデジタルゲームを採用していません。ある研究ではデジタルゲームの後では前頭葉への血流が少なくなるとあります。これが前頭葉の機能をアップさせるのかダウンさせるのかは分かりませんが、アナログゲームでは前頭葉への血流が増すことが分かっています。トム・ソーヤの現場でも切り替えがうまくいっております。
これからもこのブログではお役に立てそうな情報をアップしてまいります。よろしくお願
いたします。
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